rocorinne bookworm

この映画観たよ。

3月に読んだ本のまとめ

今月は、地域の読書会が二つとも休みだったので、好きな本が読めたはずなのに、あまり読めませんでした。ピーターラビットの絵本4冊を入れて11冊とは……orz

 

ブログを毎日更新と思って、うんちく女なため、つい長い記事になり、一つの記事を書くのに時間がかかりすぎです。毎日の時間配分を見直さなければと思います。

 

 

 

2016年3月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2446ページ
ナイス数:985ナイス

 

 


今月の1冊に選んだのはこちら。

 

夜中に犬に起こった奇妙な事件 (ハリネズミの本箱)

夜中に犬に起こった奇妙な事件 (ハリネズミの本箱)

 

私の息子は知的障害のある自閉症なので、どうしても自閉症をちゃんと描けているかなという目線で読んでしまうが、その実、高機能自閉症の人のことはあまり知らないのが本当だ。でもよく書けていると思う。これだけこだわりとパニックが強いと本当に生活は大変だ。しかし、彼が自分のこだわりをよく分析しているので、パニックにならない方法をもっと工夫できそうなものだが、と思ったりする。(再び母目線になる私。笑) おもしろかったです。

作者は、自閉症アスペルガーのことを知るいい教科書だというような扱いはやめてくれ、と言っているそうだ。そのように称賛する人と、自閉症のことを全くわかってないと非難する人と両方意見があるようですね。アスペルガー症候群高機能自閉症の違いは専門家でも意見がわかれるようですが、この少年を「アスペルガー」と言ってしまうと、反論は多いかと思います。作者は言ってません。そしてうちの子はこだわりの少ない非定型の自閉症。とてもかわいいです。笑

【ガーディアンの1000冊】68/1000冊 

この本はブロードウェイの舞台になっていて、今年のトニー賞で、演劇作品賞・演劇主演男優賞を含む5部門受賞しているんですね~!

curiousonbroadway.com

読了日:3月4日 著者:マークハッドン

 

 

ひげのサムエルのおはなし (ピーターラビットの絵本 14)

ひげのサムエルのおはなし (ピーターラビットの絵本 14)

 

あぁ、なんというサスペンス!4フィートの厚さの壁がある、古い古い屋敷に住む母ねこと3びきの子ねこ。この屋敷にはほかにも住人が……って、まるで映画の「アザーズ」のようですが、食ったり食われたりしているのですから、その恐怖は「アザーズ」以上!それをこのようにほのぼのと描いて、ポターはあなどれませんね。

ビアトリクス・ポター生誕150年イベント】に参加中です。

読了日:3月4日 著者:ビアトリクス・ポター

 

 

The Tale of Samuel Whiskers (Peter Rabbit)

The Tale of Samuel Whiskers (Peter Rabbit)

 

原文についている副題 The Roly-Poly Puddingというのは料理の名前だけでなく、roly-polyに、パンやお菓子の生地を練ったり伸ばしたりという意味があるようですね。クモが見張るものはblue-bottleで、青バエと訳されているので、えっ?と思いましたが、bluebottleとつづりを続けて画像検索すると、見たことがないようなきれいな青いハエと青いクラゲが出てきました。(コーヒー屋さんの方はただの青いビンという意味なんですね。)

ビアトリクス・ポター生誕150年イベント】に参加中です。

読了日:3月4日 著者:BeatrixPotter

 

 

湘竹居追想―潤一郎と「細雪」の世界 (1983年)

湘竹居追想―潤一郎と「細雪」の世界 (1983年)

 

谷崎潤一郎の3番目で最後の妻で、『細雪』の次女幸子のモデルと言われる松子の随想だ。谷崎の書簡、細雪のメモがみられておもしろい。いろいろ批判はある人だが、この時代のブルジョアの奥様が、観劇や音楽鑑賞に足る教養を持ち、四季を楽しみ、日常的に和歌をたしなむ様子に感嘆する。松子を御寮人様と呼び自らを順市と呼んでへりくだる関係は結婚したのちも続いたようで、書簡には金の工面の報告と遊興の贅沢が一緒に書かれている。関西に惚れ込んだ谷崎だが、松子が「谷崎はやはり本当の江戸っ子」と言っているところがおもしろい。谷崎の、上方に溶け込もうという努力がなければ衝突していただろうと松子は言う。真の江戸っ子とは、まず見栄っ張り、照れ、宵越しのお金を持たぬ、喧嘩早い、人の難儀を見過ごせぬ。これらに律義さを加えれば谷崎の人物に近づいてくるという。一方、上方の方は、気取りがない、照れ屋でない、ケチではないが計算は細かい。喧嘩早くはない。はっきりせず曖昧なところがある。これが谷崎の死後、長く東京に住んだ松子の感想である。

読了日:3月13日 著者:谷崎松子

 

 

 

精霊の守り人 (新潮文庫)

精霊の守り人 (新潮文庫)

 

この作品を読んだのはもう10年以上前かと思います。続きがが出ると読んでいました。今回綾瀬はるかさんの”大河ファンタジー”を見て、猛烈に読みたくなりいっきに読んでしまいました。バルサはもっとごつい年配の女だったような気がしていたのですが、「30歳、さして大柄ではない」と書かれているのでそんなに外れてもいませんね。この一巻はこれで終わりにしてもいいほどよくまとまっています。初期の作品で、複線もべたっと張ってあったり荒削りですが、圧巻なのはこの女主人公の登場でしょう。そして世界が広がっていくんだよなぁ……。

読了日:3月20日 著者:上橋菜穂子

 

 

 

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

 

自閉症スペクトラム(広義)は先天的なものとされているが、発達障害(軽度)と診断される人のなかに、養育環境(主に母親との関係)の不遇から起こる「愛着障害」の人がいるという。しかも実の親に育てられた人でも「不安定系の愛着」(愛着障害未満)を示す割合が三分の一くらいいるという。三分の一って……普通の範疇じゃないでしょうか。母親として読むと、ごめんなさい授乳しながらテレビ見てました~。みたいな過剰な反省をしてしまいそう。自分自身のこととして読むと、自分の間抜けさ加減を親のせいにはできないわ~、と思います。過去・現在の有名人の例を引き合いに出すが、この人たちについてどれくらい研究して書いているのかなと思い、次第に三面記事を読むような気持になる。こんな感想を持つ……やはり女は強いでしょうか。

読了日:3月21日 著者:岡田尊司

 

 

 

ワトソン先生の孤軍奮闘と、底なし沼の潜むムアの様子がよかったです。子供向けの抄訳でないものを読んだのは初めてだが、あらすじはほとんど覚えていたので、ドキドキしながら読むってことはできなかった。妙につるっと読めてしまったのは、翻訳のせいかしら。一ページ目の「朝食の食卓」という言葉に注がついていて、注を見るとホームズの名前の由来に関する逸話が書かれている(英国人の注を訳したもの)。シャーロキアン恐るべし。【ガーディアンの1000冊、69/1000】

読了日:3月25日 著者:アーサー・コナンドイル

 

 

 

グロースターの仕たて屋 (ピーターラビットの絵本 15)

グロースターの仕たて屋 (ピーターラビットの絵本 15)

 

美しい上等な服を仕立てる貧しい仕立て屋の男と、彼をこっそり助けるねずみたち。実話にもとづく話、とあるが、昔話にも出てくるようなモチーフだ。仕立て屋のねこだけが「シンプキン」と名前を持ち、すねたり反省したり一番魅力的なキャラクターだ。ポターはねこ大好きですね。チョッキの刺繍やレースの絵がとてもきれい。【ビアトリクス・ポター生誕150年イベント】に参加中です。

読了日:3月26日 著者:ビアトリクス・ポター

 

 

 

Tailor of Gloucester

Tailor of Gloucester

 

原文の方には、MY DEAR FREDA と献辞があって、お病気だったあなたのためにお話を書いたわ。グロースターで聞いたほんとのお話なのよ、特に「仕立て屋」と「チョッキ(waistcoat)」と「あな糸がたりぬ」のところはね。というようなことが書いてある。とてもかわいいです。【ビアトリクス・ポター生誕150年イベント】に参加中です。

読了日:3月26日 著者:BeatrixPotter

 

 

 

さすがクラフト・エヴィング商會のしかけ、おもしろかったです!『罪と罰』を読んでない4人が、ヒントをもらいながらどんな話なのか推理していきます。中でも三浦しおんさんの自由自在な想像力には脱帽です!自分は『罪と罰』はずいぶん前に2度読んだのですが、結構忘れているところもあり、本当は読み直してから「読後座談会」の部分に参加したかったです。今日は外出のお供にこの本を持っていったのですが、電車の中で、六本木のTSUTAYAで、吹きながら読みました。恥ずかしいけど本が置けない!笑

読了日:3月28日 著者:岸本佐知子,三浦しをん,吉田篤弘,吉田浩美

 

 

Fine Little Day: 好きなものと楽しく暮らすアイデアとインテリア

Fine Little Day: 好きなものと楽しく暮らすアイデアとインテリア

 

スウェーデン人の著者は、デザイン工芸大学卒業後ブロガーになり、デザインやインテリアなどの好きなことをシェアしているうちに仕事が来るようになったという。ブログの人気記事と新しい企画で作られたこの本は、どのページも素敵な写真でいっぱいだ。(文章の方は、ところどころ読みにくく意味不明なことも。笑)特に物があふれていてなおかつ美しい彼女の自宅の写真がとてもいい。子どものころから「どう見えるか」ということと写真に夢中だったという。 

彼女の素敵な写真は、インスタグラムで見るのが便利だと思います。

www.instagram.com 

ブログはこちら 

Fine Little Day

読了日:3月31日 著者:エリーサベット・デュンケル



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