「ブリッジ・オブ・スパイ」 トム・ハンクス VS マーク・ライランス
ギンレイホール、今回は「スパイもの」二本立てです。
「ブリッジ・オブ・スパイ」は、今年のアカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネート。
授賞式では、司会のクリス・ロックが「黒人のノミネートがない」という話題をずっと続けていたのですが、コンプトン(LA近郊の黒人・ヒスパニックの多い地域)の映画館前で町の人にインタビュー。「スポットライト」観た?「トランボ」観た?「ブルックリン」は?「マネー・ショート」は?
観てないね、知らないわという町の人たち。
「ブリッジ・オブ・スパイ」は?「聞いたことないわ。そんな映画あるの?」「トム・ハンクス知ってる?」「それは知ってる」「スピルバーグは?」「知ってるよ」
トム・ハンクスにスピルバーグ、脚本にコーエン兄弟と豪華なスタッフを集めた映画なんです。
オフィシャルサイト:映画『ブリッジ・オブ・スパイ』公式サイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
実話にもとづくお話です。冷戦時代、アメリカとソ連はそれぞれの国にスパイを送り、情報を探りあっていた。ソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランス)が捕まり全米の憎悪を浴びるが、優秀な保険関係の弁護士ジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)は彼の弁護を依頼される。アメリカでは公正な裁判を受けられることを示したいというのが建前であった。
ドノバンの小学生の子どもが、学校の授業で核爆弾から身を守る方法を習ってきます。この時代、冷戦→核戦争というのは、目の前にある恐怖だったんですね。
ドノバンが、ソ連のスパイ、アベルに初めて会ったとき、アベルは全く落ち着いた様子で、捕まった後はすぐに二重スパイになることを勧められたこと、それを断ったことを話します。「怖くないのか?」と聞くドノバンに「Would it help? (怖がって何になる?)」と答えるアベル。
この問答が何度か出てきますね~。「心配じゃないのか?」「Would it help? (心配することが役に立つ?)」訳すと長くなってしまいますが、表情も変えずにたったの3語で、勇気と知性を表すアベルに、ドノバンは尊敬の念を覚えていったのでしょう。
マーク・ライランス、本当にいい味出しています。助演男優賞おめでとう!
ドノバンは「捕虜交換」の機会があれば切り札になる。死刑は避けるように、と判事にもちかけますが、これが本当になります。その上、ドノバンは極秘にその交渉にあたるように指示されます。
交換の会談を持つ場所は東ベルリン。西への脱走者が後を絶たないので、壁を補強している真っ最中です。怖い、怖いのでした。
ブリッジ・オブ・スパイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]
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