「ミケランジェロ・プロジェクト」
ギンレイホール、今回はナチスドイツに略奪された美術品に関する映画の二本立てです。
一本目は、イケメンおじさん俳優をたくさん集めた「ミケランジェロ・プロジェクト」
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映画『ミケランジェロ・プロジェクト』公式サイト|大ヒット上映中!
実話にもとづくお話です。
ヒットラーは周知のように、美術学校を受験して2度落ちているので、美術品に対する執着がすごく、ナチスはユダヤ人や占領した国から美術品を略奪していた。アメリカでは美術史学者のストークスが、美術品などを守るべく、ヨーロッパに部隊を派遣してくれるよう大統領に訴え、大統領はストークスに部隊を組織して現地へ向かうよう指示する。
以下ネタバレの内容あります。
ストークスがかき集めたのは、芸術の専門家たち。しかも兵隊にするにはちょっと年季の入った人ばかり。「モニュメンツ・メン」と呼ばれた特殊部隊は、ノルマンディに上陸すると、戦局は連合軍の勝利に近づいていた。しかし、美術品などは略奪された後。部隊はナチスの隠し場所を探し回ります。
ナチスの元で美術品の管理をしていたフランス人学芸員の女性クレール(ケイト・ブランシェット)は、密かに、美術品の出自と搬送先を記録して、レジスタントの弟に情報を流していたが、その弟もつかまって殺されてしまった。
ケイト・ブランシェット、フランス人の教育を受けた女性役。お見事です。
「モニュメンツ・メン」のメンバー、ジェームズ(マット・デイモン)は、クレールに協力を求めるが信用してもらえない。ソ連軍は財政難から、略奪したものを自国兵の給与代わりにしていたからだ。ジェームズはアメリカ軍は元の持ち主に返すためにきた、と主張する。
そして、戦闘に巻き込まれて亡くなるメンバーも。この辺り登場人物が多すぎて、亡くなったメンバーに今一つ哀悼の意がわきません……。
ドイツ語が話せるので、ストークスに雇われる若い兵士。フランスの地図を見ているうちに、美術品の搬出先とされる地域に、鉱山があることを思いつきます。
ディミトリー・レオニダス(右)イギリスの俳優さん、かわいかったな。
おじさんが多いもので、つい……。
「モニュメンツ・メン」チームは、銅の鉱山や塩の鉱山を回って、美術品を回収したり、焼かれた後を発見したり。最後は、ソ連占領地になる予定の地区から、大急ぎで美術品を回収します。その中に、亡くなったメンバーが命を懸けたミケランジェロの聖母子像がありました。
監督、脚本もジョージ・クルーニーですね。この話は元の話が偉大で、実際は数百人を動員して戦後も続いた大プロジェクトなので、歴史に埋もれそうな部分に光を当てたような映画ですが、ちょっと話が詰め込まれすぎて、知識を得た!という感じでおもしろかったーという感想にはなりませんでした。