目に狂気が宿るときが一番いい!?「マクベス」のマイケル・ファスベンダー
マイケル・ファスベンダーとマリオン・コティヤールの「マクベス」が観たくて、日比谷のTOHOシネマズシャンテに行ってきました。
「マクベス」は 舞台も映画も観たことがないのですが、とりあえず新潮文庫で予習。
本は、展開が速くて、あっという間に読めました。シェークスピアの中でも読みやすくシンプルなお話ではないでしょうか?
オフィシャルサイト 映画『マクベス』公式サイト|大ヒット上映中!
スコットランド王ダンカンのために、戦いで勇猛をふるうグラミスの領主マクベス。戦場を後に城へ戻るところ、マクベスと盟友のバンクォーは、3人の魔女と出会う。魔女たちは、マクベスはグラミスの領主から、コーダの領主へ、そしてスコットランド王となるだろうと予言する。そして、バンクォーには、彼の子孫がスコットランド王になるだろうと予言する。驚きながらも城に戻るとコーダの領地を与えられる。
予言のことを知らされたマクベス夫人は、夫が弱気にならぬよう、ダンカン王の暗殺を唆すのであった……。
これは、見どころはいろいろあるものの、結構眠い映画でもありました(*‘ω‘ *)
まず、スコットランドですが、この時代キルトはまだ使われていないんですね。(男の人のキルト、かっこいい……)全体に灰色がかった戦場のシーンは、味方の軍は顔に墨を塗りつけているのですが、誰が誰だかわからないぞ~というちょっとピンチな予感。
原作の脚本では、戦闘シーンとかはないのですが、同じように原作にないもので、一番冒頭に、マクベス夫妻が小さい子どもを葬っている場面がありました。そして、戦闘シーンでもマクベスのまだ若い子どもが戦死して、弔う場面があります。原作にマクベスの子どもについて言及されている場面があった覚えがないのですが、この映画では、マクベス夫妻の子ども(とその将来)がないことを焦点に据えたのかもしれません。
バンクォーの受けた予言が気になって仕方ない後半、バンクォーの連れている息子がかなり小さめなことや、見せしめに殺してしまうマクダフの子どもたちがかわいい盛りなこと、それに3人の魔女まで子供を連れているんです。
3人の魔女ならぬ、three and a half witches って感じでしょうか。子供の魔女は不気味なんだけど、ちょっと緊張感をそがれた感じがしました。
マイケル・ファスベンダーは、私は「300」の時が一番かっこよかった気がしていて、普通にしていると、顔立ちはいいけど印象の薄い人な感じがしてしまいます。(こんな風に思うのは私だけかも。)でも、時々内部から発光してるんじゃないか、と思うようなすごい表情を見せるときがありますね!狂ったようになっているときが一番かっこいいような気がします。
マリオン・コティヤールは、今回は特に特にきれいでした。演技も完璧です。いつもきれいだけど。
そして、予習したかいがありました!やっぱりセリフがいいですね。シェークスピアの魅力ですね~。本で読むとすごいセリフだなーと思うセリフを、役者さんたちが口にしてくれるのが聞けて楽しかったです。
イギリスとスコットランドで撮影された映像も美しかったです。映画でこその魅力ですね。
「マクベス」の映画化作品では、黒澤明の「蜘蛛巣城」が名作と名高いのだそうです。今度観てみよう。