rocorinne bookworm

この映画観たよ。

キネマ旬報日本映画ベスト・テン第1位の「恋人たち」を観ました。

ギンレイホール、今回は邦画の二本立てです。

 

koibitotachi.com

 

この映画は、「今を生きるすべての人に贈る、絶望と再生の物語」とあって、どんな話かよくわからないなーと思いながら見始めました。

 

主人公は3人。

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左から、辛い過去を持ち、精神面でも経済的にもぎりぎりに追い込まれているアツシ。

横暴な夫、そりの合わない姑に仕え、お弁当屋さんでパートをする主婦、瞳子

エリート弁護士で、ゲイで、妙に上から目線の男、四ノ宮。

 

主人公を務めた3人の役者さんたちは、ほぼ新人な感じらしいですが、3人とも一度見たら忘れないような、とても個性の光る人たちでした。……役にうまく合っているのかな?

 

先日、生活保護の不正受給を暴け!みたいな番組があって、国民健康保険の保険料か、ほかの何か税金か忘れてしまいましたが、取り立てる地方公務員の人たちサイドの話だったのですが、何度連絡しても音沙汰なし、差し押さえに行くと居直られる、など苦労ばなしがてんこもりでした。

 

 

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滞納している方のアツシ側からみると、逆にまたたまらない気持ちがよくわかるところでした。健康保険がなく、医師からバカにされるアツシ。役所で、1万円を納付するから健康保険証を出してくれ、と頼むと、窓口に出た担当者は、次の返済予定を立てないと出せないという。あなたのお仕事は?年収どれくらいですか?と聞いてくる男に、自分のつらい過去をぶちまけるアツシ。すると、担当者は、有効期限が一週間後までという保険証を出してくるのです。

「これってあなたの胸先三寸ってことですか?」

「そうです」

 

胸先三寸なのか……。

 

生活感たっぷりな映像で、現代の日本人像をリアルに描く映画。なかなかでした。

キネマ旬報は、渋い映画を選んできますね。