映画「パトリオット・デイ」感想です。
今週までのギンレイホールは、ボストン・マラソン爆破事件の「パトリオット・デイ」と、第2次大戦沖縄戦の「ハクソー・リッジ」の二本立て。この2つの作品の共通点と言えば、事実を元にした……手足を失う人がいっぱい出てくるお話!?( ;∀;)
映画「パトリオット・デイ」
オフィシャルサイト:『パトリオット・デイ』絶賛公開中!
IMDb:Patriots Day (2016) - IMDb
映画.com: パトリオット・デイ : 作品情報 - 映画.com
これは、もう4年前になるんですね。2013年4月15日、第3月曜日のパトリオット・デイ。
パトリオット・デイというのは、アメリカ独立戦争の緒戦を記念した祝日で、マサチューセッツ州、メイン州、ウィスコンシン州の3州だけの祝日らしいです。マサチューセッツ州の州都、ボストンでは毎年この日にボストンマラソンが行われているんですね。
2013年に起こった無差別爆弾テロ事件。まだ記憶に生々しく、ニュースの映像がよみがえりますが、この事件を驚異的な速さの102時間で解決した、警察、FBIの活躍と、悲劇に合った人々を描きます。この映画は事実に基づいているので映画としてのネタバレはないように思います。
この日、殺人課の刑事なのにマラソンの警備に駆り出されていたトミー(マーク・ウォールバーグ)。 爆破が起こるといち早く現場に駆け付け、的確な指示を出していきます。
マーク・ウォルバーグは、なんかかわいいマッチョですね。
爆弾の殺傷能力を高めるために詰められていた金属片などを見て、テロと断定するFBI捜査官リック(ケビン・ベーコン)。
大きな倉庫のようなところに、爆発の起こった街並みを再現します。
ケビン・ベーコンはかっこいいんだよな……。
事件に関わる人が予め登場していて、大学生をコンサートに誘っている若い警官と、いい車に乗ってると女の子にもてるんだよ、と両親とスカイプしている中国人学生。
大捜査班は、あらゆる防犯カメラや個人の携帯などの映像を駆使して、犯人2人の姿を突き止めます。はじめは公開されなかった犯人の映像も、都市の治安維持のため、(犯人と疑われたりする二次災害を防ぐため)公開されます。
そして逃げる兄弟。
犯人の兄弟はチェチェン人の移民だったそうですが、捜査の段階でカメラに映った姿で、コケイジャン(caucasian)と呼ばれていましたね。二人の家にはお兄さんの奥さんと子供もいて、奥さんはヒジャブを巻いているものの、白人です。
弟が自分も拳銃がほしい、と言って若い警官を射殺して奪います。車を乗り換えるため、中国人学生のベンツに乗り込み、彼を人質として連れていきます。
その学生がすきを見て逃げて通報!パトカーとベンツのカーチェイスから銃撃戦です。犯人兄弟は爆弾持ってるので、パトカーが何台も来てなかなかつかまえられません。
いぶし銀の働きを見せる年配警官役、J・K・シモンズ。もう、彼が出てくると画面が締まりますね!
兄をやっつけます。そしてその上に仁王立ち!
弟が逃げると、市内が厳戒態勢に。怖いですね。トミーの働きで弟も捕まると大喝采です。
爆弾の被害にあった人々は、手足を失った人が多かったです。そして後日談として、現在の彼らの姿が映し出されます。義足をつけ、ボストン・マラソンを完走した人もいました。永遠に失われた人の中には8歳の少年もいました。
最後はとてもアメリカンな正義感あふれる終わり方でした。
なぜ、教育を受けた青年たちがテロリストになってしまったのか?とか、そんな疑問がわくわけですが、そういうことにはあまり触れていません。この事件を解題するにはまだ早すぎるように思ってしまうのでした。