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rocorinne bookworm

INPUTして、OUTPUT。

「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」 ジュード・ロウの若作りは成功しているのか?

洋画

友人の強いおすすめがあり、TOHOシャンテで見て来ました。

「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」


映画『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』 予告篇

 

 

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(原題)Genius
2016年 イギリス・アメリカ合作
監督 マイケル・グランデージ
原作 A・スコット・バーグ
脚本 ジョン・ローガン
キャスト
コリン・ファース マックス・パーキンズ
ジュード・ロウ トマス・ウルフ
ニコール・キッドマン アリーン・バーンスタイン
ガイ・ピアース F・スコット・フィッツジェラルド
ローラ・リニー ルイーズ・パーキンズ
上映時間 104分
レイティング 日本G 米国PG-13

オフィシャルサイト:映画『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』公式サイト

IMDbGenius (2016) - IMDb

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1920年代、アメリカ、ニューヨーク。「 true story 」と最初に提示されます。

ニューヨークの有名出版社スクリブナーズ社。ヘミングウェイフィッツジェラルドらを手がけた名編集者マックスウェル・パーキンス(コリン・ファース)。
ある日持ち込まれた原稿は山のような厚さで、どこでも断られて来たものだと言う。読み始めたマックスが顔を上げるとこの映画のタイトルが浮かぶ。

「 Genius 」

どこも拾わなかった原稿に「天才」を感じる名編集者!

 

 

以下、ネタバレの内容も含みます。

 

 

 

原稿の書き手、トマス・ウルフ(ジュード・ロウ)は、マックスから呼び出しを受け、何度も断られてきた原稿だから、断るなら手紙でいいのに!と落ち着かない。が、出版するつもりです、と言われて有頂天に。条件はもっと短くすることだ。

 

マックスとトマスは二人で作品に取り組む。作品の一節を読み上げるマックス。ディテールを詳しく描写する名文だ。だが、マックスはそれを全部カットするように指示する。短くすることで強調される効果を知り、トマスは納得して作品の直しに取り組む。

 

トマス同様、私も一冊の本における編集者の役割の重要さがよくわかりました~!

 

最初の本『天使よ故郷を見よ』が売れて、二人は次作に取り組みます。

 

次の原稿は、なんと手押しの台車に2台分!プルーストの『失われた時を求めて』全巻ほどの長さがあったそうです。それを1冊の本に直す作業に取り掛かる二人。2作目は『 Of Time and the River 』(邦訳はないみたい……) 

 

マックスウェル・パーキンス(コリン・ファース)は落ち着いた物腰の紳士で、郊外の美しい家から毎日機関車で会社に通う。娘ばかり4、5人子供のいる家庭は笑いが絶えない。

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家で娘とカウチでくつろいでいる場面でも帽子をかぶっている人。笑

本当に、そういう癖の人だったそうです。

 

情熱的な若い作家(アラサー)のトマス・ウルフ(ジュード・ロウ)。

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トマスの18歳年上のガールフレンド(人妻)。ニコール・キッドマン

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二人が親密に仕事をするので、彼女は嫉妬してしまいます。マックスの家族も、父親不在の週末を過ごすことに。マックスの子供は娘ばかりなので、ずっと欲しかった男の子のようにかわいがっている、と、奥さんは理解を示しますが……。

 

2作目も成功するものの、成功と名声を手にしたトム・ウルフは、マックスの元を去って行きます。

 

若くして病に倒れたトマス・ウルフが、病の床でマックスあてに残した手紙がとてもすばらしくて、彼の死後、手紙を手にしたマックスは、初めて帽子を脱いで涙にくれます。

 

Thomas Wolfe - Wikipedia より 

I shall always think of you and feel about you the way it was that Fourth of July day three years ago when you met me at the boat, and we went out on the cafe on the river and had a drink and later went on top of the tall building, and all the strangeness and the glory and the power of life and of the city was below.

 

 

 

マックスの手掛けた先輩作家として、フィッツジェラルドヘミングウェイも出てきますが、フィッツジェラルドは、生前はそれほど売れなかったのですね。愛妻ゼルダ統合失調症などで、金銭的にも作家としても苦しむ姿が垣間見られました。

 

でも、アメリカではどうかわかりませんが、トマス・ウルフは日本ではもうあまり読まれていませんね。フィッツジェラルドヘミングウェイとは大きく差がついてしまいました。やはり、映像化されていることが大きいのかな?

 

映画は、私はトマス・ウルフを読んだことがなかったし、マックスウェル・パーキンスも知らなかったので、へ~なるほど~という感じで観てしまいました。二人の親子のような友情も胸を打つ……のはずですが、どうしても親子という感じ(16歳違い)には見えなかったですね。

愛人のニコール・キッドマンも、年下の愛人をサポートする人妻、年上で劇場美術の仕事をするキャリアウーマンなのですが、なんだかちょっと半端な感じで登場していました。

 

それもこれも、ジュード・ロウ……、ジュード・ロウの演技はよくて、若々しくてはつらつとしているのですが、でも、若者ではないですよね!コリン・ファースニコール・キッドマンから、年の差を感じさせる若者でないと、話が成立しにくい……と言うような印象を受けました。