rocorinne bookworm

INPUTして、OUTPUT。

「パリ3区の遺産相続人」 楽しい映画と思いきや……。

今回のギンレイホールは、不動産に関する二本立て。

 

一本目はこちら。


映画『パリ3区の遺産相続人』予告編

 

パリ3区の遺産相続人(原題) My Old Lady
2014年 イギリス・フランス・アメリカ合作
監督 イスラエルホロビッツ
脚本 イスラエルホロビッツ
キャスト
ケビン・クライン マティアス
クリスティン・スコット・トーマス クロエ
マギー・スミス マティルド
上映時間 107分
レイティング 日本G 米国PG-13

 

オフィシャルサイト

映画『パリ3区の遺産相続人』公式サイト

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疎遠だった父が遺した、パリの高級地区にあるアパルトマンを相続するためにやってきたアメリカ人マティアス。50代後半だが金がなくてこのアパルトマンを売ってやり直そうとしているところだ。ところが現地についてみると、アパルトマンには老女が住んでいて、持ち主は彼女に毎月年金を支払わなければいけないという。フランス独特の「ヴィアジェ」というシステムなのだ。ヴィアジェごと不動産を売ることはできるが、値はつかず買い手も少ないという。マティアスはどうするのか……。

 

ヴィアジェについて。

 フランスには所有する不動産を相続する人がいない場合、ヴィアジェ(viager)と呼ばれる独特の売買システムが200年以上前から存在するという。70才以上の身寄りのない老人に多く利用される売却方法で、ヴィアジェは“終身”という意味。
その特徴は、不動産を売却しても、売主が亡くなるまで住み続けることができることで、買主はすぐに住むことができない。売主が亡くなれば、家は買主に引き渡される。買主はブーケと呼ばれる一時金と、毎月一定額のレントを支払う必要がある。レントは売主が亡くなるまで払い続けなければならない。
買い手にとって、ヴィアジェの物件は通常より安いことがメリットだが、売主が長く生きた場合には、総支払額が高くなるというデメリットもある。総額がいくらになるか分からずギャンブル性が高いヴィアジェは、売却希望者は多いものの購入者は限られていた。しかし近年、高齢者の増加に伴いヴィアジェに注目が集まり始めているという。(この映画のHPより)

 

以下、ネタバレの内容を含みます。

 

マティアス役のケヴィン・クラインが軽妙でユーモラスな味を出しているので、粋なコメディなのかと思って観ていると、これは結構とんでもないお話でした。

 

マティアスは、父がなぜ彼女のアパルトマンをヴィアジェで買ったのか考えます。淡々とヴィアジェの説明をする老女マティルドは、90歳だがとても健康。かわいらしいおばあちゃんだ。同居している娘のクロエは家族のある男と不倫しているらしい。

そんな中で次第にわかってくる、亡父とマティルドの関係。マティアスの母は何度も手首を切り、最後に成功して死んだ。その理由。一方、クロエも幼いころから母の浮気を感づいていた。自分の父は誰なんだろう?しかし、次第にひかれあっていくマティアスとクロエ。

 

マティルドの生涯をかけた恋が、彼女の知らない間に両方の家族に深い傷を与えていたことを、90歳にして初めて知るという……なんだかとても残酷なものを含んでいる映画でした。

 

アパルトマンはぼろいのだけど、中庭もついていてとても気持ちよさそう。

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母の浮気で、自分が子どもの頃とても傷ついていたのに、同じ過ちを繰り返していることに気づくクロエ。

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不動産屋さんは、ピアジェで成功して、このボート/家を手に入れたというが、これがまたとても気持ちよさそうなところだ。

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パリ、高級住宅地の映像がきれいです。 

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