バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バードマン、観てきました。おもしろかったー!!!
今年のアカデミー賞の視聴率が悪かったのは、私が溺愛する司会のニール・パトリック・ハリスが悪かったわけではなく、ノミネート作品たちが地味だったせい!
と思っていましたが、
映画を見に行った人たちから続々と、「今年のノミネート作品は名作揃い!」の声が聞こえてきました。
アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞を受賞したバードマン。
以下、ネタバレの内容を含みます。
まず、バードマンのすごいとこは、最初から最後まで一つのカメラでずっと撮ったようなカメラワーク!このせいで、胸ぐらつかまれて映画の世界に引きずり込まれたような気分でした。ずっとカメラと同じ視点を共有しているせいか、妙な安定感と臨場感を得られる不思議。撮影賞をもらうわけですね!
最初に、なぜか浮いている主人公。なぜかゆがんだ体つきが気になります。
20年前に「バードマン」というヒーローものの映画、3本に主演して、いまだに有名だけど仕事も、私生活もうまくいっていない主人公リーガン。
脚色・演出・主演を兼ねて、昔からの憧れのレイモンド・カーヴァーの作品をブロードウェイの舞台で上演することに、全てをつぎ込んでいる。
レイモンド・カーヴァー、 先に読んでおけばよかったー!この本は短編集らしく、表題作がリーガンの上映する話だ。
愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー)
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エドワード・ノートン演じる代役が、観客も呼べる実力派。だけど勝手ばかりするやなやつだ。もがき続けるおっさん達。
リハビリ帰りのド迫力の不良娘。この3人がアカデミー賞に主演・助演でノミネートされました。残念ながら、俳優たちの賞は取れず…。
エマ・ストーンのスクリーン・ショットを見ていて、彼女はもう美貌は捨てたのかと思っていましたが、プリンな頭、仏頂面でも、やはり魅力的でした。
彼女の大きい眼・・・。ゴールデン・グローブ賞で、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーが、映画「ビッグ・アイズ」の紹介をして、「会場にも有名なビッグ・アイズの絵があるわね」と言われて映されたのが、エマ・ストーン。
かわいいけど、不気味ね、と容赦なく言われてました。
Big Eyes - Emma Stone is cute... but creepy! - YouTube
コメディ俳優としてノリにのっているザック・ガリフィナーキスが、主人公のお守り役をしているのも、なかなか。
なだめたり、すかしたり、彼の忍耐強い愛を感じたよ。
赤いガウンを扉に挟まれ、パンツ一丁で劇場の表に回る、このシーンはお見事でした。
このシーン、伴奏がずっとドラムだったので、アカデミー賞でニール・パトリック・ハリスが真似した時に、セッションを組み合わせたのは、秀逸だったのだなーと思います。
でも、裸のニールはうつくしー。
Birdman Spoof - Oscars 2015 - Neil Patrick Harris ...
彼の初舞台の初日はどうなるのか!?緊迫した画面が続くが、いろんな要素が含まれて、なかなか豪華な作りだ。そして、初日の大事件と、その後のhilariousな、批評家の評。
「無知がもたらす予期せぬ奇跡」と言ってのけた批評家。全く笑える。
笑えるとこが多いのだ、それがよかったな!
イニャリトゥ監督!ブラボー!!
バベル、BIUTIFULと、これで3つ観ましたが、バードマンが最高です!