「メットガラ ドレスをまとった美術館」ファッションは芸術か?アナ・ウィンターが素敵すぎる!
今日は「メットガラ ドレスをまとった美術館」を観てきました!
「メットガラ」とは。毎年メトロポリタン美術館(メット)で5月最初の月曜日に行われるファッションの祭典(ガラ)のこと。メトロポリタン美術館、服飾部門の活動資金を集めるため、毎年恒例の服飾部門の企画展の初日に、この祭典が行われます。招待されたセレブが、テーマに沿ったドレスを身にまとって集い、一人あたり25,000ドル(約285万円)と高額な席料にもかかわらず600席が瞬時に満席になるそうです。
ファッション……それも、ハイファッションにはあまり興味も縁もない私(*‘ω‘ *)。それでもこの映画を観に行ったのは、アカデミー賞、グラミー賞の常連といった美しいセレブの間で一大行事なのと、ファッション界の女王アナ・ウィンターに興味があったからです。
この映画はどんな人たちが観に来るのかしら?とそこも興味津々です。
有楽町のヒューマントラストシネマは、水曜日だしこの映画は上映館も少ないせいか、なかなか人が入っています。平日午前中ということで、奥さまたちが多くて、男性は見当たりません。みなさん、もしやすごくおしゃれにしてくるのかしら?とちょっと不安だったので、私も紺のミニワンピース、お気に入りの辛子色の綿麻のカーディガンと地味にオシャレして行ったのですが、気合の入った服装の人もいれば普段着っぽい人もいて、銀座の街並みと大して変わりません。なーんだ……。
「メットガラ ドレスをまとった美術館」
「VOGUE」編集長アナ・ウィンター主催のイベントの舞台裏!映画『メットガラ ドレスをまとった美術館』予告編
オフィシャルサイト:映画「メットガラ ドレスをまとった美術館」公式サイト
IMDb:The First Monday in May (2016) - IMDb
カバー写真
この映画、ドキュメンタリーですが最初から最後までとってもおもしろかったです!!
アナ・ウィンター。アメリカ版ヴォーグの編集長で、「プラダを着た悪魔」のモデルと言われる女性。メトロポリタン美術館の理事も務める。
1949年生まれ。トレードマークのおかっぱのボブは、14歳の時から変えていないそうだ。メットガラの主催者だ。
2015年の企画展のテーマは「鏡の中の中国」(China: Through The Looking Glass)。
このタイトルはもちろん「鏡の国のアリス」(原題:Thtough The Looking Glass)からきていると思われます。中国の影響を受けた西洋のファッションと、メトロポリタン美術館が誇る中国美術の所蔵品と、映画を融合させた、大規模な展覧会です。
これを取り仕切るのが、キュレーターのアンドリュー・ボルトン。
ボルトンは、2011年のメットガラの展覧会で、自殺によって40歳の生涯を閉じたデザイナー、アレキサンダー・マックイーンをテーマにして大成功をおさめた。
そして、この展覧会を超えるものを作りたい、と思い続けていたという。
アンドリュー・ボルトンさん。イギリス出身で英国訛りが素敵。穏やかで上品な物腰の人だ。子供のころからメトロポリタン美術館の服飾部門のキュレーターになりたいと思っていたそうだ。まさに夢をかなえた人が、「どうしてここにいるんだろう?と思います」と穏やかにほほ笑む。ファッションは芸術だ、という信念を持ち、仕事にかける情熱を秘めている。素敵~~~!!
この業界でこんな素敵な人はもしや……と思うとやっぱりそうだった T_T ……パートナーはデザイナーのトム・ブラウンさん。映画にも登場。これは一緒に中国に行ったときだったかな?
チャイナドレスをとても美しく描いた映画の話が言及されて、
映画「花様年華」の監督、ウォン・カーウァイに芸術監督を依頼。
デザイナーたちに影響を与えた映画を、会場で上映するアイデアを託した。
「花様年華」の映像がとても美しいので、とても観たい!と思ったら、Bunkamuraで、監督の作品の上映があるそうです。2週間の短期間上映だ!
でも、「花様年華」は何とAmazonプライムで無料になっていた(^^♪ 確認すると、Netflixにも入っていた!
ウォン・カーウァイ監督も積極的にアイデアを出して、すごい才能が集まってるなーと思いました。毛沢東の扱いについては中国人としての意見をだしていました。
また、メトロポリタン美術館の中国美術品の担当の人は、ファッション、映像、華やかな舞台装置の中で、本物の美術品が目立たなくなってしまう、と危惧を示します。
ファッションは芸術だ。
服飾部門のスタッフたちが、ディオール時代のジョン・ガリアーノ氏の服を木箱から取り出し、感嘆しながら丁寧に作品を扱う様子。細かい修復作業なども行う様子が映されました。
でも、デザイナーたちの考えは違います。ジャン=ポール・ゴルチエ、カール・ラガーフェルドらが、デザイナーはアーティストではない、という場面も。
メットガラの当日、アリシア・キーズとジャン=ポール・ゴルチエが一緒に展示を観てまわり、ゴルチエが展示された衣装を観て「これはいいね、動いてなくても……」とか言ったシーンがありましたが、デザイナーは人がきて動く様子を想像して服を作るので、静かにアートとして展示されているのには抵抗があるんだな、と思った瞬間です。
大がかりな展覧会になったため、準備は大変!多忙を極めるアナ・ウィンターがインタビューで、「プラダを着た悪魔」について、編集長のアシスタントをしていた原作者のことを裏切者と思いますか?と聞かれ、ちょっと嫌そうにしながらも「映画によってファッションに関心が集まって、むしろ感謝しているわ」と言ってました。「私は速く決めるのが好き。威圧的と思われるのは残念だわ」
リアーナは、当日のパフォーマンスの目玉だ。だけど、すんごい額の出演料を要求してきたらしい。担当者が「今までの最高金額の倍なんです。アナから話していただけませんか?」
金額がどう落ち着いたか知りませんが(笑)当日のレッドカーペットの主役もリアーナでした。
こーんなすごいドレスで、ヴォーグの表紙を飾りました。
当日の様子は、すんごいセレブがどんどん映り、圧巻でした。こちらのサイトで詳細をご覧ください。
この華やかなショーと展覧会の大がかりな準備、そして華やかな当日の様子、本当におもしろい映画でした。
メットガラ当日のファッションを少し見てみましょう。
まずは、アナ・ウィンター様。この大きな袖は、室内では外していたように思います。御年67歳。とってもきれい。
つぎに、大きなお尻が自慢の3人!こんなくくり方でごめんなさい!でもドレスも似てるよね。
ビヨンセさま。ご主人のジェイ・Zとご一緒に。こんなドレス、どこに目をやっていいのやら……。
ジェイローことジェニファー・ロペス。これもすごいドレスだな~。
そして、夫カニエ・ウェストと共に登場、キム・カーダシアン。
正面から見るとこんな感じ。
やんちゃな感じで目立っていたのは、ジャスティン・ビーバーくん
元カノのセレーナ・ゴメス。かわいい白のドレス。
頭につけた蘭がとってもきれい!
中国をちゃんとテーマに入れてるサラ・ジェシカ・パーカー。こんな帽子はなかなかかぶれません。
こんな人もいました。映画では気づきませんでしたが……。
時の人。イヴァンカ・トランプさんです。
(おまけ)
レッドカーペット(の終わりくらい?)では、巨大な赤いおじさんがセレブをつかまえてインタビュー。
どこかで見た人だと思ったら、アメリカズ・ネクスト・トップモデルで審査員をしていたアンドレ・レオン・タリーでした。ヴォーグ誌の 元editor-at-large (総合編集長)だそうです。
アナ・ウィンターがeditor-in-chief(編集主任)どっちが偉いのかしら?
( )内はどちらもweblioの訳です。
アンドレ・レオン・タリー、ジョージ・クルーニーと新妻(当時)のアマルが僕のところに来ないで行っちゃったよ!と怒っていました。笑